工場長ブログ

2012.11.14

三谷さんのカトラリー

今年の一月からたま木工商店のカトラリーの風合いが変わりました。

以前からたま木工商店のカトラリーをご存知の方はお気づきだとは思いますがツルツルした仕上げから刃物の削り跡の残る仕上げに変わりました。

カトラリーを作り始めた 七年前、試行錯誤で自分の持っている電動工具を駆使してカトラリーを作りました。それから約六年間、いろいろな工夫を重ね、作るスピード、仕上がりも良くなっていきました。その時々に、僕が出来るベストな作り方で作ってきたと思っています。だけど主に機械や電動工具を使う作り方に、自分のあこがれた手仕事の道から離れていく気がしていました。



写真はカトラリーを作り始めた頃に東京で手に入れた三谷龍二さんのカトラリーです。このスプーンとフォークが食卓で僕に刺激をくれました。手仕事のあとが見える仕上がりにあこがれていました。

三年ほど前から、少しづつ彫刻刀や豆鉋の道具を買いそろえ、木を削る、刃物を研ぐ木工の基本をあらためて練習してきました。

現在、仕事のスピード、仕上がりもまだまだですが 心静かに、木を削り、刃物を研ぐ、この時間が気に入っています。